頸部リンパ節(CLN)発症疾病治療に対する経鼻ルートの優位性を明らかにする為、抗がん剤経鼻投与後のCLN移行性及び舌癌マウスのCLN転移抑制効果の検討を行った。モデル薬物の全てにおいて、鼻腔内投与後のCLN移行性は静脈内投与に比較して高く、特にmethotrexate及びetoposideでは、投与後90分までのCLN推移から算出した移行量の比は2.6及び1.7倍となった。両薬物を、ヒト口腔扁平上皮癌細胞を舌部に移植したCLN癌転移モデルマウスの鼻腔内及び腹腔内に反復投与した結果、MTXでは経鼻投与群においてCLNへの転移抑制効果が25%向上し、経鼻ルートの優位性が明らかになった。
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