インフルエンザウイルスをスフィドロフラン誘導体 (MFPT) 存在下で継代培養することによって得られた耐性ウイルスの弱毒化メカニズムを解明する目的で、耐性ウイルスのゲノム解析を行ったところ、非構造蛋白質であるNS1にP164S変異が生じていた。NS1は、宿主細胞由来の種々の蛋白質と相互作用して、ウイルスの増殖効率を高める役割を果たす。この変異によって、vRNPsの核外への移動が抑制されることが事態生ウイルスの弱毒化に寄与していることを突き止めた。 さらに、単純ヘルペスウイルスのマウス体内での増殖に対する本化合物の影響を検討したところ、用量依存的にウイルス産生量を減少させた。
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