無アルブミン血症ラットを用いて検討した結果、非結合型ミコフェノール酸(MPA)血中濃度が免疫抑制効果の指標となることが示された。また、シミュレーションの結果、同一血中濃度を目標にした場合に、MPAの非結合型分率の増加に応じて、非結合型濃度は直線的に増加するが、薬理活性のマーカーであるIMPDH活性の減少は非線形的であることが明らかとなった。 さらに、造血幹細胞移植患者から得られたMPA血中濃度及びIMPDH活性を用いて、速度論的解析を行った結果、腎機能障害時には蓄積した代謝物が腸肝循環する結果、MPA血中濃度が上昇することが明らかとなったが、IMPDHへの影響は限定的であることが示された。
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