本研究では,赤ワインに含まれる機能性ポリフェノールであるレスベラトロール(RES)に着目し,経皮送達性ならびに脳内移行性を検討した.RESの誘導体であるプテロスチルベン(PTE)とアセチルPTEを合成し,それらのメラニン産生抑制作用を検討した.RESの皮膚累積透過量は吸収促進剤である脂肪酸エステルC8の併用により,促進剤がない場合と比較して,約12倍増大した.C8は,RESの皮膚透過性を促進させるだけでなく,皮内送達も向上させる作用があることを明らかにした.また,RESと同様にPTEとアセチルPTEは,少なくともチロシナーゼ阻害活性阻害機構によりメラニン産生抑制作用を有することを明らかにした.
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