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2014 年度 実施状況報告書

IAsysを用いた医薬品の苦味予測法の確立と製剤設計への応用

研究課題

研究課題/領域番号 25460234
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

吉田 都  武庫川女子大学, 薬学部, 講師 (20369028)

研究分担者 内田 享弘  武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (70203536)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード苦味予測
研究実績の概要

医薬品の苦味は患者にとって苦痛であり、コンプライアンス、QOLの低下につながる。多くの製剤で医薬品の苦味を抑制する技術(苦味マスキング)が施されているが、苦味を抑制できていない製剤や、処方の都合上、粉砕した医薬品を服用する場合などには強い苦味を伴うことになる。また、低含量製剤の液剤化や小児用製剤、口腔内崩壊錠において、医薬品の苦味が問題になることがある。FDA (Food and Drug Administration;アメリカ食品医薬品局)は、臨床試験でのプラセボとの味の盲検性について味覚センサの利用推進を提唱しており、国外、国内問わず、多くの製薬企業で味覚センサを導入している。現在、特定の味を定量的に評価する味覚センサは、開発されているが、全ての医薬品もしくは開発段階の薬物の苦味評価ができるまでには至っていないのが現状である。研究代表者が申請する本研究は、医薬品の苦味受容反応を定量的にだけではなく、時間依存的にも評価し、苦味マスキング効果を予測する方法を確立することができる。このパラメータの探索し、苦味反応予測式を確立し、論文・学会等で公表することによって、全ての医薬品の苦味が測定出来なかった原因であると考えられる、従来の味覚センサの反応と生体に苦味受容反応のミスリンク部分のパラメータが明らかとなり、汎用性に富んだ新規の味覚センサ開発につながる可能性がある。平成26年度においては、平成25年度に得られたデータを用いて、医薬品の構造、溶解性、脂溶性等の物性と苦味受容体への結合性や親和性についてデータベース化することによって医薬品の苦味受容反応のパラメータを探索し、溶解性および脂溶性の医薬品物性の因子を用いて、医薬品の苦味を予測するという医薬品の苦味予測式を確立しつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

全ての実験の統括は研究代表者が行い、研究分担者と進捗状況をディスカッションしながら研究を遂行している。それぞれの実験項目について、熟練した技術を有する者を各実験項目の担当者とする。各実験項目の担当者と研究代表者とのディスカッションを2週間に1度のペースで行い、進捗状況を把握している。

今後の研究の推進方策

今後においても、全ての実験の統括は研究代表者が行い、研究分担者と進捗状況をディスカッションしながら研究を遂行する。それぞれの実験項目について、熟練した技術を有する者を各実験項目の担当者とする。各実験項目の担当者と研究代表者とのディスカッションを2週間に1度のペースで行い、進捗状況を把握する。当初の計画通りに進まない場合には全員でディスカッションすることで、原因となる問題点を抽出し、解決策を考えるなど、迅速に対応出来る環境整備に努める。

次年度使用額が生じた理由

消耗品等でキャンペーン価格のものを購入したため、当初の計画よりも、安価に消耗品を手に入れることが出来た。研究の進捗状況には影響は無い。

次年度使用額の使用計画

物品費として使用予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] terness evaluation of acidic pharmaceutical substances (NSAIDs) using a taste sensor2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshida M, Haraguchi T, Uchida T
    • 雑誌名

      Chem. Pharm. Bull.

      巻: 62 ページ: 1252-1258

    • DOI

      http://doi.org/10.1248/cpb.c14-00577

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 味覚センサを用いたゾピクロンおよびエスゾピクロンの苦味評価2015

    • 著者名/発表者名
      吉田都, 宇田篤史, 原口珠実, 櫨川舞, 内田享弘, 山本和宏, 平野剛, 平井みどり
    • 学会等名
      日本薬学会第135年会
    • 発表場所
      デザイン・クリエイティブセンター神戸(兵庫県・神戸市)
    • 年月日
      2015-03-25 – 2015-03-28
  • [学会発表] Bitterness classification system in active pharmaceutical ingredients using taste sensor2014

    • 著者名/発表者名
      M. Yoshida, H. Ikezaki, M. Hazekawa, T. Haraguchi, T. Uchida
    • 学会等名
      AAPS annual meeting
    • 発表場所
      San Diego Convention Center (San Diego・USA)
    • 年月日
      2014-11-02 – 2014-11-06
  • [学会発表] 味覚センサを用いた降圧薬組み合わせ時の味相互作用機序の解明2014

    • 著者名/発表者名
      吉田都、原口珠実、櫨川舞、内田享弘
    • 学会等名
      第64回日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      京都薬科大学(京都府・京都市)
    • 年月日
      2014-10-11
  • [学会発表] 味覚センサを用いた乳汁の味に及ぼすクリンダマイシンリン酸塩の影響に関する評価2014

    • 著者名/発表者名
      吉田 都、中井 由佳、原口 珠実、櫨川 舞、内田 享弘
    • 学会等名
      第24回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2014-09-27 – 2014-09-28
  • [学会発表] 味覚センサを用いた医薬品原末のBitterness classification systemの構築2014

    • 著者名/発表者名
      吉田 都、櫨川 舞、原口 珠実、内田 享弘
    • 学会等名
      日本薬剤学会第29年会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティビル(埼玉県・大宮市)
    • 年月日
      2014-05-20 – 2014-05-22
  • [図書] 薬剤学実験法必携マニュアルⅠ物理薬剤学2014

    • 著者名/発表者名
      内田享弘、吉田都分担執筆
    • 総ページ数
      10(228-237)
    • 出版者
      南江堂

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公開日: 2016-05-27  

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