| 研究課題/領域番号 |
25460235
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 研究機関 | 広島国際大学 |
|---|
研究代表者 |
田山 剛崇 広島国際大学, 薬学部, 講師 (80389121)
|
|---|
| 研究分担者 |
佐能 正剛 広島大学, その他の研究科, 助教 (00552267)
杉原 数美 広島国際大学, 薬学部, 教授 (20271067)
谷口 良彦 広島国際大学, 薬学部, 教授 (30403520)
北村 繁幸 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (40136057)
太田 茂 広島大学, その他の研究科, 教授 (60160503)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| キーワード | ニコチン / 禁煙治療 / 薬物代謝酵素 / aldehyde oxidase / CYP2A6 |
|---|
| 研究概要 |
近年、喫煙と様々な疾病との関連性が報告され、禁煙への取り組みがなされている。禁煙補助剤の成分であるNicotineは、Cytochrome P-450 2A6 (CYP2A6)によって5’-hydroxynicotineに代謝され、さらに、aldehyde oxidase (AO)によってcotinineへ代謝される。これら酵素活性には、大きな個体差が存在している。従って、これら代謝酵素活性を考慮したニコチン製剤の投与設計が望まれる。本研究はこれら代謝酵素活性とnicotineおよびその代謝物の関係を検討する。
今年度、尿中および血中nicotine, 3’-hydroxynicotine, cotinine測定システムの確立を行った。すなわち、各nicotine誘導体添加したを尿サンプルにInternal Standard (5-aminoquinoline)を添加後、6N NaOH添加した。その後、ジクロロメタン：アセトン(3:1)で抽出後、その溶液を乾固した。
その後、逆相カラムを用いて 分離定量をおこなった。その結果、500ng/mL濃度まで定量が可能となった。 コチン製剤を販売している薬局でも、簡便にnicotine濃度評価を行える手段としてTLCが有用である。昨年度、TLCを用いて尿中nicotine, 3-hydroxynicotine, cotinine濃度の半定量方法を検討した。高濃度領域において半定量は可能な傾向であったが、臨床濃度において検出できなかった。本年度は発色方法を考慮しながら、評価方法の改良を検討する。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究を遂行する上でこれら定量法を確立することがキーポイントとなる。昨年度、HPLCを用いて、尿中nicotine, 5’-hydroxynicotine, cotinine濃度測定システムの確立できた。また、臨床濃度よりは高値であるが、TLCを用いた半定量方法も確立しつつある。従って、おおむね順調に研究が遂行していると考える。これら定量方法が確立した後、今年度予定をしているin vivoの検討を行う。
|
| 今後の研究の推進方策 |
昨年度、HPLCを用いて、尿中nicotine, 5’-hydroxynicotine, cotinine濃度測定システムの確立できた。HPLCは病院や一部のクリニックに設置してあるため、それらの医療機関においても本測定方法を活用できる。しかし、ニコチン製剤を販売している薬局の多くにはHPLCは設置されていない。今年度は、いずれの薬局においても、尿中nicotine, 5’-hydroxynicotine, cotinine濃度を推定できるように、TLCを用いたニコチン誘導体の測定方法を改良・確立させていく。さらに、確立したnicotineおよびその代謝物の測定システムを活用し、aldehyde oxidaseやCYP2A6活性の異なる系統のラットを用いて、nicotineおよびその代謝物の体内動態を検討する予定である。加えて、ヒト肝臓を肝不全マウスに移植したヒト型キメラマウスを用いて、同様の検討を行う予定である。
|
| 次年度の研究費の使用計画 |
昨年度、HPLCを用いたニコチン誘導体の定量方法の確立を行った。しかし、nicotine検出時間(およそ300分)が長いため、短時間で測定可能なグラジェントシステムが必要となった。現在使用をしているHPLCシステムに適応したグラジェントシステムは在庫がなく、受注生産品を購入することした。そのため、昨年度予算で購入予定であった商品が購入できず、使用額に差が生じた。
昨年度、HPLCを用いたニコチン誘導体の定量方法の確立を行った。しかし、nicotine検出時間(およそ300分)が長いため、短時間で測定可能なグラジェントシステムが必要となった。現在使用をしているHPLCシステムに適応したグラジェントシステムは在庫がなく、受注生産品を購入することした。そのため、昨年度予算で購入予定であった商品が購入できず、使用額に差が生じた。
|
