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2014 年度 実施状況報告書

Six遺伝子群による骨格筋再生と発生の制御

研究課題

研究課題/領域番号 25460250
研究機関自治医科大学

研究代表者

川上 潔  自治医科大学, 医学部, 教授 (10161283)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード筋再生 / Six遺伝子 / 筋繊維 / クレアチンキナーゼ
研究実績の概要

骨格筋再生過程におけるSix4、Six5の役割を詳細に解析するため、壮齢期(12週齢)と
加齢期(50週齢)のマウスを比較検討した。
(1) 12週齢では、筋変性の指標である血中クレアチンキナーゼ(CK)活性は、mdxSix4+/-Six5+/-マウスとコントロールであるmdxマウスの間では有意な差は見られなかった。また、前脛骨筋においては、細胞増殖の指標であるKi67陽性細胞の割合にも有意な差は観察されなかった。しかし、筋再生のニッチとして重要な役割を担っていると考えられているSdc4陽性領域の拡大が観察された。
(2) 50週齢では、mdxSix4+/-Six5+/-マウスはmdxマウスと比較して、CK活性が有意に低下しており、さらに、前脛骨筋においては細い筋線維が減少し、太い筋線維が増加することによる筋線維断面積の増大が観察された。しかし、Ki67陽性細胞の割合、筋分化マーカーMyoG、MyoD陽性細胞の割合にも変化は観察されず、筋芽細胞そのものの性質に顕著な変化は生じていないことが考えられた。
以上の結果から、Six4、Six5の発現抑制によって再生能が持続・亢進し、その原因が筋芽細胞の融合を促進し、より太い筋線維を作り出すようなニッチの変化にある可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度の成果に基づき、今年度はより若い週齢のマウスを用いて、筋再生過程におけるSix4およびSix5遺伝子の役割を解析した。具体的には12種齢のmdxマウス及びmdxSix4+/-Six5-/-マウスにおいて、筋再生の程度を比較した。
またニッチの変化の可能性について、Sdc4陽性領域の拡大が観察されたことは、重要な知見である。

今後の研究の推進方策

筋再生の亢進について、組織学的な解析については最終年度に向けて、n数を確保し、論文として成果をまとめる。
また、筋力や持久力などの生理機能の変化が生じているかどうかについても検討を加える予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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