研究課題/領域番号 |
25460293
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
村上 学 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80302090)
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研究分担者 |
柳田 俊彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (60295227) [辞退]
尾野 恭一 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70185635)
杉田 千泰 九州保健福祉大学, 薬学部, 助教 (70632694)
根本 隆行 宮崎大学, 医学部, 助教 (90506833) [辞退]
古川 賢一 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20165468)
瀬谷 和彦 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40281919)
大場 貴喜 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80431625)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | calcium / channel / mouse / ECG |
研究実績の概要 |
電位依存性カルシウムチャネル遺伝子変異マウスの心電図波形を解析した。心電図解析開始に当たり、麻酔等の条件を検討した。その過程で、吸入麻酔が適していること(Shintaku et al., Hirosaki Med. 2015)、小児領域で問題となっているプロポフォール麻酔の可能性も検討した(Shintaku et al., JPS, 2014)。さらに、近年、動物実験領域で推奨されている3種混合麻酔(Medetomidine-Midazolam-Butorphanol)が、強い陰性変時作用を持つことを示した(Shintaku et al., Hirosaki Med. 2015)。 電位依存性カルシウムチャネル遺伝子変異マウスの解析では、その構成分子であるβ4サブユニット欠損マウスを用いて解析を行った。β4サブユニット欠損マウスでは、小脳プルキンエ細胞が減少し、P型カルシウムチャネルの発現が低下、小脳失調症状を呈し、生後4週程度で死亡した。心電図では生後4週に高T波を示した。高カリウム血症がその一因と思われた。さらに交感、副交感の両自律神経系制御機能が低下していた。(Murakami et al., BBRC)。 チャネル機能を修飾するGタンパク共役型受容体も検討した。各種ヒスタミン受容体欠損マウス(H1,H2,H3)を用い、ヒスタミンが自律神経の調節に神経伝達物質として働いていること、中でもH1受容体が情報伝達の中心となることを示した(Murakami et al., BBRC)。さらにオレキシン欠乏ラットも解析した。オレキシン欠乏ラットは自律神経系制御が明らかに低下していた。オレキシンが自律神経系制御にも深く関与することを示した(Murakami et al., BBRC)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス心電図の経時測定と波形解析の測定システムを構築した。 概ね、順調に遂行中である。
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今後の研究の推進方策 |
遺伝子改変動物の評価を進めた。現在、論文を投稿中である。論文発表の形で社会に還元する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究は進行中である。遺伝子発現の解析や生理学実験に必要な試薬に関し、若干の余剰が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度における研究遂行に必要な謝金、研究試薬購入費用、論文投稿費用として使用する。
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