研究課題
基盤研究(C)
本研究では申請者が見いだしたマウスの新規スプライシングバリアントPparγ1sv(PPARγ3より遺伝子名変更)のマウス胎児期における発現部位と機能を明らかにし、PPARγの発生における役割を解明することを目的とする。平成25年度の研究では、ベリタス社で販売されているQuantiGene ViewRNA法を用いてマウス胚切片におけるPparγ1svの特異的な検出を試みたが、Pparγ1svの発現量が低いためか明瞭な発現部位を同定することが出来なかった。そこで同じくマウス胚切片を用いたPPARγ抗体による組織免疫染色を試みた。その結果微弱ではあるが腸管の一部でPPARγの発現を認めることが出来た。一方Pparγ1svの胎生期における機能を解明するため、申請者と研究分担者(中野、井上)は Pparγ1svにユニークなエクソンCのみを欠損したノックアウトマウスの作製を行った。現在のところエクソンCのホモKOマウスの作製に成功した。
3: やや遅れている
QuantiGene ViewRNA法によりマウス胚切片におけるPparγ1svの特異的な検出を試みた。本実験に際してマウス胎児のサンプリング、固定、包埋、切片作製等を行ったが、その最適条件の設定に予想以上に時間がかかった。またQuantiGene ViewRNA法による結果があまり思わしくなく、解析法の変更を余儀なくされた。さらに免疫染色に使用できるPPARγ抗体の選別に時間がかかり、年度末になってやっと染色像が得られるまでの状態になった。
今後はPPARγ抗体を使った免疫染色を更に詳細に解析していくとともに、さらにそこからマイクロダイセクションによって染色組織の一部をサンプリングし、これよりqPCR法により各PPARγバリアントの発現量比を明らかにする。マイクロダイセクションについては昨年度本学に新しい機器が入った為、研究をこれまで以上に迅速に推進していきたい。またKOマウスの解析は一部外部受託機関に依頼することも検討してこれまで以上に研究を推進していきたい。
物品費(消耗品)について、複数の業者に見積もりをとってもらい、出来るだけ割引率のいい業者に毎回発注するなどして予想以上に支出額を抑える事が出来たため。次年度の物品費(消耗品)に充当する予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件)
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