我々は、健常者血清と急性心筋梗塞患者血清を検体を用いた、ヒトTNNI3Kの血中レベルをELISA法と金コロイドー銀増幅法で測定し、両者の効果を比較評価した。その結果:1) TNNI3K血中レベル測定の特異性を確認するために、健常者血清と急性心筋梗塞患者血清を検体として比較し、通常のELISA法を測定した(図1); 急性心筋梗塞患者では血中TNNI3Kレベルは健常者より十倍以上高かったことを示唆した。2)我々はTNNI3K-金コロイド銀増幅型検査チップを開発したがそのTNNI3K-金コロイド銀増幅型検査チップを用いて虚血性心疾患患者の血中TNNI3K濃度を測定した。その結果より、TNNI3K-金コロイドー銀増幅法は操作簡単、経時短い(15分ぐらい)、特異性が高い、急性心筋損傷の診断に効果的な診断マーカーであり、本診断試薬を用いた血中TNNI3Kレベル測定は急性心筋虚血や心筋梗塞など急性心筋損傷の早期診断に有用と考えられた。
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