細胞内輸送小胞の形成蛋白質として知られるクラスリン(CHC17)に近年、微小管安定化や遺伝子転写活性の調節など新たな機能が明らかにされつつある。本研究ではCHCが核移行する条件について解析を行った。生化学的実験においてCHC17がミトコンドリア呼吸阻害によって細胞質分画で減少し、核分画で増加することが明らかになった。ただし、細胞免疫染色では核内での増加が認められなかった。本研究過程において、CHCの別アイソフォームであるCHC22の生化学的性質も明らかになり、これを利用したCHC22の分離・電子顕微鏡像の観察に成功した。
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