2型糖尿病は骨格筋をはじめとする末梢組織でのインスリン抵抗性の誘導とそれにともなう糖代謝能の低下が原因で起こる疾患である。本研究では、ホスホイノシチドホスファターゼSKIPが、骨格筋において小胞体ストレスとインスリンシグナル、そしてインスリン抵抗性を結ぶ分子であることを初めて明らかにした。さらに、SKIPによるインスリンシグナル制御は小胞体内腔のシャペロンであるGRP78との結合に大きく依存していることを明らかにした。これはPI3キナーゼシグナルと小胞体ストレスが非常に密接に機能していることを示す全く新しい発見である。
|