本研究では、新規RNAキナーゼファミリーCLP1およびNOL9の生体内分子機構および疾患との関連性について、遺伝子改変マウスを用いて解析を行った。CLP1キナーゼ活性欠損ノックインマウスは進行性の神経変性疾患を呈することからヒト疾患との関連性を調べたところ、トルコにおいてCLP1遺伝子に突然変異を持ち、マウスモデル同様に遺伝性神経変性疾患を発症する患者を発見した。NOL9に関してもその生体内におけるキナーゼ活性の分子機構を調べるため、本研究でNOL9キナーゼ活性欠損ノックインマウスの樹立を目指し、今回成功に至った。今後、本マウスモデルを用いてRNAキナーゼファミリーの全容を解明したい。
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