日本と欧州3ケ国(フランス、ドイツ、オランダ)のQT延長症候群679家系3782例の家系調査を実施した。1892変異アレルのうち1155変異アレル(61%)が母系伝達であった。特にLQT1家系のKCNQ1変異アレルでは66%と、KCNH2とSCN5Aの変異アレルより有意に母系伝達が高率であった。またhaploinsufficiency、非dominant negativeタイプと比較して、dominant negativeタイプあるいはその他の変異で母系遺伝が優位に高率であった。KCNQ1変異アレルの伝達乖離は変異チャネルの機能変化の程度が関与していることが示唆された。
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