研究成果の概要 |
消化管癌の遺伝子データベースの中から見出したSPC18とBST2は大腸癌の約半数に発現し、臨床病期の高い症例や予後不良症例に特に頻度が高く、その発現は腫瘍の増殖能や浸潤能を亢進させた。いずれの分子も古典的発癌経路の大腸癌および前癌病変では高発現するものの、鋸歯状病変の発癌経路に関与するとされるMSI-H大腸癌やSSA/P、TSAなどでは発現はほとんど認められず、発癌メカニズムの違いを明らかにする重要な分子である可能性がある。 また、790例の胃癌を用いた免疫組織学的検討で浸潤先進部は表層部と比べてMMP-7, lamininγ2, EGFRの発現が高く、腫瘍の悪性度に寄与することを見出した。
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