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2015 年度 実績報告書

ホスファチジルイノシトールの蛍光イメージングを用いた肺癌細胞の浸潤機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25460433
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

明石 巧  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (60242202)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードアクチン / ミオシン / ラミニン / 肺癌 / phosphatidylinositol
研究実績の概要

肺腺癌において細胞膜下に存在する皮質アクチン線維が細胞間質面へ局在の変化を示し、癌の進行度、予後と相関することを明らかにしてきた。そこで27年度においては皮質アクチン線維の局在の制御因子の検索を行った。肺腺癌組織において皮質アクチン線維の局在の変化は基底膜物質ラミニン511の消失と相関を示した。肺腺癌細胞A549を用いたin vitroの実験系でも間質面に皮質アクチン線維、皮質アクチン線維の形成因子phosphatidylinositol4,5P結合プローブPLCD-GFP、リン酸化ミオシンの集積を認め、これらの集積は基底膜物質により抑制された。透過電顕および超解像蛍光顕微鏡では皮質アクチン線維の集積部分に細胞膜の屈曲が密に認められた。以上の結果から、皮質アクチン線維の集積はphosphatidylinositol4,5P依存性のアクチン重合とともにミオシンを介したアクチン収縮による細胞膜の屈曲を反映していること、基底膜物質からphosphatidylinositolとミオシンにつながる情報伝達系で制御されている可能性が考えられた。ミオシン阻害剤blebbistatinによって細胞膜の屈曲は膨化しゲル内細胞運動も抑制され、皮質アクチン線維の収縮が細胞運動の駆動力を発している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 肺腺癌における皮質アクチン線維の細胞内局在と浸潤との相関2015

    • 著者名/発表者名
      冨井 翔平, 明石 巧, 安藤 登, 鈴木 好美, 古川 明日香, 江石 義信
    • 雑誌名

      日本病理学会会誌

      巻: 104 ページ: 453

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公開日: 2017-01-06  

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