本研究では,肺癌におけるEpidermal growth factor receptor (EGFR)変異を,新規に開発した高速d-PCR法にて迅速かつ正確に検出しえるかを検討した。対象は肺癌患者から採取された気管支細胞診材料80検体で,3個の代表的なEGFR変異を対象とし,コントロールの検査系と,迅速性,正確性,感度に関して検討した。結果,既存法に比し,同等の正確性を持って検出することが可能であることが判明した。また,既存検査法に比し,反応時間の短縮が可能であった(8分10秒,1/9程度)。感度も既存検査法と同様,あるいはそれ以上に高いことが判明した(0.05-0.5%)。
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