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2013 年度 実施状況報告書

核クロマチン分布解析を用いたBCG膀胱内注入療法における治療効果評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25460459
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

渡邊 壽美子  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90404087)

研究分担者 大喜 雅文  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10160441)
勝田 仁  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50333240)
加来 恒壽  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60185717)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード膀胱癌 / BCG治療 / RBタンパク / 細胞周期 / p21タンパク / p27タンパク / Stealth RNA / 核クロマチン分布解析
研究概要

膀胱癌のBCG治療の作用機序解明および診断法の改良を目的に研究を進めている。平成25年度実施した研究は、以下の2つである。
(1)『BCG暴露細胞におけるpRB、p21タンパク発現と細胞周期の関連性』;<方法>BCG 40mg/mlを膀胱癌培養細胞であるT24細胞(培養開始4日目)に2時間反応(BCGの代わりに生食水を反応させたものをコントロールとする)させる。その後、total pRB抗体、pRBのc末端であるS780とT821のリン酸化抗体およびp21抗体を反応させ、核をDAPIで染色する。その後、共焦点レーザー顕微鏡で観察する。<結果>pRBタンパクおよびS780とT821の発現量には、BCGを反応させた群(BCG群)とコントロール群の被殻において有意差を認めなかった。しかし、pRBタンパク発現した細胞において、BCG群とコントロール群を比較すると、p21タンパク発現量に差が認められた。<まとめ>T24細胞において、BCG反応の有無はpRB蛋白発現に影響しないようである。また、pRBタンパク発現した細胞において、BCG群ではp21タンパク発現量が上がることが示唆され、治療効果を期待できる。<展望>これらの実験で得られた標本をImageJで分析し、核クロマチン分布解析;RD法を行っているところである。
(2)『Stealth RNA(siRNA)を使用しp21タンパクとp27タンパクの優位性を検討するーsiRNAの最適導入方法の検討ー』<方法>T24細胞へのsiRNAの導入率を上げながら、T24細胞の生存率も落とさない条件を探した。現在導入効率は90%を超えているが、p27タンパクの発現を押さえる割合が低く、条件設定を検討しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床検体に関しては、抽出し、データを蓄積しつつある。データ解析に使用するソフト開発も進んでいる。また、total pRB抗体、pRBのc末端であるS780とT821のリン酸化抗体およびp21抗体の染色法の改良に半年ほどかかったが、現在はうまく実験が進んでいると考えられる。しかし、Stealth RNAを使用する実験系はなかなか条件設定ができず、まだまだ検討を要する。

今後の研究の推進方策

(1)細胞周期を詳細に検討する抗体(pRBのc末端であるS780とT821のリン酸化抗体)を使用して、Restriction point(R point)を超えるか否かの検討を進め、形態学的に捉えられるかを、RD値の測定をもって行う。
(2)Stealth RNAを細胞周期関連の個々のタンパク発現に応用して、優位性を検討する

次年度の研究費の使用計画

クリーンベンチ一式が当初の見積より安く入荷したことが上げられる。
差額の3689円は、次年度と合わせて、試薬代に活用する予定。

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公開日: 2015-05-28  

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