研究課題
これまで、大腸癌の所属リンパ節におけるマクロファージの活性化状態が、宿主の癌免疫と関与し臨床予後とも密接に関与していることを突き止めてきた。本研究では、大腸癌以降、悪性黒色腫と膵臓癌の臨床検体を用いて、所属リンパ節におけるマクロファージの活性化状態を解析してきた。両悪性腫瘍ともに、所属リンパ節におけるCD169陽性マクロファージが多い症例ほど、予後が良いことが明らかとなった。膵癌ではまだ解析途中であるが、悪性黒色腫では、CD169陽性マクロファージの数はTステージと転移、腫瘍組織内のリンパ球浸潤と有意な関連性が認められた。更に、腎臓癌におけるマクロファージの解析も行った。本研究では、腎癌組織内におけるTIM3陽性マクロファージが多いほど予後が悪いことを明らかにした。また、悪性リンパ腫(成人T細胞白血病)でTIM3の免疫染色を行ったところ、一部のリンパ腫細胞でTIM3が発現しており、リンパ腫細胞にTIM3が発現している症例では、化学療法の効果が悪いことが明らかとなった(Oncol Lett, in press)。
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Oncol Lett
巻: in press ページ: 0-0
Cancer Sci
Cancer Immunol Res
巻: 3 ページ: 1356-1363
巻: 3 ページ: 999-1007