研究課題
胃粘膜下層(SM)浸潤癌は粘膜筋板の形状によって臨床病理学的特徴が異なり,浸潤距離の計測に粘膜筋板の形状を加味する必要性が示された.平成26年度はさらに症例数を82例まで増やし免疫組織学的な粘液形質分類や内視鏡的像との関連を検討したところ,粘膜筋板の構造保持型と完全断裂型において浸潤幅,組織型混在の程度,脈管侵襲の有無,内視鏡的肉眼分類において有意な差を認めた.上記の検討に使用した組織標本を全てバーチャルスライド化し,光学顕微鏡下で得られる組織評価との整合性を確認し,組織画像データを含めたデータベース化を終了した.しかし,研究施設におけるICT基盤整備の遅れにより他施設との判定基準の均てん化についての検討は今後行う予定である.胃SM浸潤癌の病理組織学的評価で粘膜筋板を3型に分類することは臨床病理学的に意義があることが判明した.また,組織標本をバーチャルスライド化した場合でも光学顕微鏡下での観察と同等の結果が得られ,今後,評価方法を均てん化する際に役立つものと考えられる.上記に関して一定の結果が得られており,研究はおおむね順調に進展した.
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