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2013 年度 実施状況報告書

アポトーシス関連M2マクロファージ分化抑制による病態制御-高悪性度腫瘍について

研究課題

研究課題/領域番号 25460478
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

堀口 英久  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40304505)

研究分担者 西辻 和親  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (40532768)
坂下 直実  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90284752)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード腫瘍病理学
研究概要

悪性腫瘍は腫瘍組織内にM2マクロファージを誘導し、自身の増殖に有利な環境を構築する。特に腫瘍アポトーシス細胞はマクロファージのM2分化を誘導し、腫瘍の増殖に有利な環境を提供して生物学的悪性度を増強していると考えられている。アポトーシス細胞から放出されるメディエーターとして考えられているのがスフィンゴシン1リン酸(S1P)である。この分子機構を明らかにすると同時に、腫瘍の増殖を助長するM2マクロファージ分化阻害による腫瘍増殖制御が本研究の目的である。
本年度はヒトホルマリン固定パラフィン包埋された神経内分泌癌20例程度を用いての免疫組織化学的検討を行った。M2マクロファージの代表的なマーカーとされるCD204、アポトーシスの指標となるcleaved caspace-3およびS1Pの受容体であるS1PRの発現が種々の程度で認められた。前二者の発現領域的な関係は今のところ、見いだされていない。一方、S1PRの発現はおおむねマクロファージに一致して認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初見込んでいた症例数の神経内分泌癌のパラフィンブロックを入手することができた。アポトーシスとM2マクロファージの浸潤度の相関関係はみられていないものの、S1PRがマクロファージで発現していることは、研究目的において提示したS1Pがマクロファージの形質変換のためのメディエーターとする仮説に矛盾しないものとなっている。

今後の研究の推進方策

免疫組織化学で得られた結果を踏まえて、高悪性度癌培養細胞にアポトーシスを誘導し、共培養したマクロファージの形質転換がみられるか否かを免疫染色あるいは定量PCRにより検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

当初は同一抗体についても複数個購入する必要があると想定していたが、希釈倍率が予想よりも低濃度でも可能であったため購入数が少なくて済んだ。
本年度の結果より、S1PRを介したシグナル伝達に関与する各種タンパクの発現を免疫組織化学的に解析する余地が生じた。これに対して必要な抗体等を購入する。

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公開日: 2015-05-28  

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