1970年代からC. albicans感染患者の血清に免疫抑制的な成分が存在する事が知られていた。そこで申請者は、C. albicans表面マンノプロテイン由来N-glycanを用い、その免疫抑制作用を検討した。当該N-glycanをリポ多糖と共にマウスに投与したところ、血液内の免疫抑制性サイトカインIL-10の産生昂進を認めた。一方で、IFN-gおよびTNF-aの産生は抑制された。また、当該N-glycanは致死的な敗血症モデルにおいてマウスの死亡率を改善した。よって、当該N-glycanは生体のIL-10産生を昂進し、免疫応答を抑制することが示唆された。
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