マラリア原虫は赤血球表面のタンパク質と相互作用することによって、赤血球に侵入し感染を成立させると考えられている。そこで本研究室にある約200種類の原虫・宿主タンパク質に対する抗体(約200種)を用いて、大規模に免疫沈降を行った。その結果ワクチン候補分子として注目される、原虫のGAMA分子と相互作用するタンパク質、GAAPタンパク質を見出すことに成功した。両タンパク質はKd = 2.5 nM という、抗原抗体反応に匹敵するほど強い相互作用を有することが明らかとなった。結合ドメインの同定を行った結果GAMA分子の100アミノ酸からなるドメインがGAAPとの結合に重要であることが明らかとなった。
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