新興病原体Escherichia albertiiについて、糞便や環境から直接検出可能なnested PCR検出系を開発した。ヒトや各種動物(トリ、ブタ、ウシ)での保菌状況調査を実施し、ブタと地鶏で高い保菌率であることを示した。動物由来株等計26株のドラフトゲノム配列を取得し、大腸菌を中心としたEscherichia属細菌との大規模ゲノム比較を行い、E. albertiiの共通な遺伝子群の同定するとともに、本菌のゲノム進化、環境適応、病原機構の解明へと繋がる情報を数多く得た。その中で、本菌特有の第2のIII型分泌系と鞭毛合成遺伝子群については発現を確認し、現在機能解析を進めている。
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