研究課題/領域番号 |
25460561
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹内 薫 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00192162)
|
研究分担者 |
小野 道之 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (50201405)
森川 一也 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90361328)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | ウイルス様粒子 / ワクチン / 植物ウイルスベクター / 葉緑体 |
研究実績の概要 |
ウイルス様中空粒子(VLP)はコートタンパク質のみからなるウイルス様の粒子である。VLPはゲノムを持たないので感染力は無いが強力な免疫誘導能を持つことからワクチンとしての利用が期待されている。本研究では、植物を用いてVLPの大量生産を試みた。まず、植物ウイルスであるジェミニウイルスをベクターとして用い、E型肝炎ウイルス(HEV)、牛パピローマウイルス(BPV)のコートタンパク質を組込みアグロバクテリウムを用いてレタスに導入し、それぞれのウイルスのコートタンパク質一過性に発現させた。さらに、研究分担者の小野道之により、HEVのコートタンパク質にインフルエンザウイルスの膜タンパク質であるM2タンパク質の細胞外ドメインのペプチドを結合させた融合タンパク質の遺伝子をトマトとニンジンのゲノムに導入した。トマトに関しては、アグロバクテリウム法で融合タンパク質遺伝子をトマトの葉片に導入し、カナマイシンによる選択後、組換えトマトの個体を得た。一方、ニンジンに関しては、上記融合タンパク質遺伝子とGFPタンパク質遺伝子をニンジンの胚性カルス細胞に遺伝子導入し、スペクチノマイシンに対する薬剤耐性とGFPによる蛍光により選択を行っているところである。今後、Western blottingにより組換えタンパク質の発現を確認し、VLPの形成について検討する予定である。VLPの形成が確認出来れば、マウスに腹腔内投与あるいは経口投与しHEVとインフルエンザウイルスに対する抗体産生能を調べる予定である。
|