本研究では免疫不全モデルとしてヌードマウスを用い、抗ウイルス薬の効果と薬剤耐性ウイルス出現メカニズムの解析を目的とした。その結果、マウス馴化A/California/04(pdmH1N1)株をヌードマウスに接種した場合、長期間に渡り肺にウイルスが持続することが明らかとなった。さらに、ウイルスを接種したヌードマウスに抗ウイルス薬を投与し続けた場合、マウスは長期間生残可能となったが、肺には薬剤感受性の低下したウイルスが出現していることが判明し、免疫不全の場合の効果的な薬剤使用について考慮すべきであることが判明した。
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