HCVのIn vitroの感染系が特定の癌細胞株や初代肝細胞に限られており、有用なin vivoモデルの確立も不十分である。そこで本研究では、人工ヌクレアーゼやCRISPR/Cas9系を用いたノックアウト細胞株を作製することにより、ウイルスの感染環や病原性に関する再現性の高い検討を行い、新たな知見を明らかにすることを目的とした。 これらの細胞を用いて、HCVの感染におけるアポリポ蛋白質、miR-122やオートファジーの意義が明らかになった。肝炎ウイルスは狭い感染指向性により、これまで再現性の高い研究を行うことが困難であったが、遺伝子改変技術の革新により、詳細な研究が可能になってきた。
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