HIV-1 Vprのオートファジー制御能を独自に発見していた。本研究により制御にVprの既知結合因子は関与しないこと、Vprにはオートファゴソーム形成を促進する領域とオートリソソーム成熟を阻害する領域が存在すると分かった。また、制御のための因子を同定するとともに制御の分子機序を明らかにした。Vprは同定分子と結合することでオートファジーに必須の因子を活性化していると思われる。別に、Vprはオートファジーの最終過程を阻害する活性を持つ。本研究によりVprはオートリソソーム形成を阻害しないが、酸性オルガネラのpHを上昇させ、オートリソソーム中の分解酵素の機能を低下させていることが分かった。
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