研究実績の概要 |
VCP/p97とウイルスタンパクに関する解析については、既に2Cタンパクとの相互作用領域やグアニジン塩酸塩による2Cタンパクとの結合上昇等の現象、VCP阻害剤の持つPV複製の阻害活性を見出し、報告済みである。 VCP/p97を含む宿主因子の阻害とウイルスタンパクの関係を解析するために、ウイルスタンパク質を過剰に発現させた細胞を用いたtrans-complementationアッセイの開発を行った。予備的な実験として、PI4KB阻害剤を用いた予備実験を行ったところ、ウイルスタンパクの3A, 3ABの過剰発現によりPI4KB阻害剤に対する耐性を示すことが見出された。このことは、特定の宿主因子の阻害によりもたらされるウイルス複製過程の抑制が、特定のウイルスタンパク質の過剰発現により、特異的に解除されうることを示唆する。
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