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2013 年度 実施状況報告書

濾胞樹状細胞に依存して発生する新規な単球系細胞による胚中心B細胞活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25460590
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岡山大学

研究代表者

曲 正樹  岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (50359882)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード胚中心 / 抗体 / 体細胞高頻度突然変異 / 親和性成熟 / 濾胞樹状細胞
研究概要

リンパ組織内に形成される胚中心で惹起される抗体の親和性成熟は,病原体の効率の良い排除および2次免疫応答に重要である。胚中心での抗体の親和性成熟の現象は周知であるにも関わらず,そのメカニズムについては不明な点が多く残っている。特に,胚中心の形成および親和性成熟を誘発するメカニズムについての知見はほとんどない。そこで,本研究課題では,胚中心形成に必須であるとされている濾胞樹状細胞(FDC)の機能を明らかとすることで,胚中心の形成および抗体の親和性成熟の誘発機構の解明にアプローチすることを目的とする。申請者らは、FDCにより誘導され、胚中心形成および親和性成熟に関与する可能性をもつ新規な単球系細胞(FDMC)を発見した。そこで、本研究課題では,FDMCの胚中心反応への関与をin vitroとin vivoの両面から解析する。
本年度は,FDMCのB細胞に与える作用について検討した。特に,胚中心B細胞で誘発される抗体遺伝子への体細胞高頻度突然変異の誘発能力について解析した。その結果、抗CD40抗体で刺激したB細胞をFDMCと共培養すると、効率的にセントロブラスト様細胞が誘導されることを確認した。さらに、FDMCとの共培養条件下で、B細胞の抗体遺伝子への変異導入頻度が上昇していた。これらの結果は、FDMCが胚中心反応を制御する可能性を示唆する。次年度以降は、実際にFDMCのin vivoでの存在及び胚中心反応の制御について検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書に記載した研究について、ほぼ計画通りに進展した。これまでの研究で、FDMCのB細胞への影響が明らかとなった。さらに、体細胞高頻度突然変異の誘導能力も示唆された。これらの結果は、当初の計画通りである。

今後の研究の推進方策

研究計画調書に記載した通りに研究を推進する。現在までに、FDMCの胚中心B細胞分化への効果が確認出来ている。そこで、次に、in vivoにおけるFDMCの同定および胚中心反応への関与について検証する。さらに、FDCから産生されるFDMC分化誘導因子についての解析も実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] CSF-1 receptor-mediated differentiation of a new type of monocytic cell with B cell-stimulating activities: its selective dependence of IL-34.2014

    • 著者名/発表者名
      Yamane F., Nishikawa Y., Matsui K., Asakura M., Iwasaki E., Watanabe K., Tanimoto H., Sano H., Fujiwara Y., Stanley E.R., Kanayama N., Mabbott N.A., Magari M., Ohmori H.
    • 雑誌名

      Journal of Leukocyte Biology

      巻: 95 ページ: 19-31

    • DOI

      10.1189/jlb.0613311

    • 査読あり
  • [学会発表] Follicular dendritic cells induce a new class of myeloid cells with B cell stimulating activities: specific dependence on Il-34/CSF-1R signaling pathway.2013

    • 著者名/発表者名
      Yamane F., Matsui, K., Tanimoto, H., Iwasaki, E., Asakura, M., Tokumitsu, H., Nishikawa, Y., Kanayama, N., Magari, M., Ohmori, H.
    • 学会等名
      15th International Congress of Immunology
    • 発表場所
      ミラノ(イタリア)
    • 年月日
      20130822-20130827

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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