これまで私共はAngptl2が造血幹細胞の分化を阻害し体外増幅を促進する事を明らかにし、免疫グロブリン様受容体が関与する事を明らかにしてきた。近年Angptl2は慢性炎症の発生に重要な役割を果たしていることが報告されているが、どのような機構で炎症病態に関与しているか、ほとんど明らかになっていなかった。 本研究によりAngptl2がマウス腹腔マクロファージ、単球を活性化し、NO合成酵素やプロスタグランジン合成酵素、IL-1β、IL-6、TNFα、CSF2などの様々な炎症性遺伝子の転写を劇的に増大させる事が明らかになり、炎症におけるAngptl2の新しい機能が示された。
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