研究課題
基盤研究(C)
本研究では、Bacillus subtilisが産生するサーファクチンに粘膜アジュバント作用があることを明らかにした。マウスに抗原として卵白アルブミン(OVA)とサーファクチンを経鼻免疫したところ、血漿中および粘膜分泌液中でのOVA特異抗体価が増強された。サーファクチンのアジュバント活性には肥満細胞の活性化が関与していた。その効果は臨界ミセル濃度以上で投与することが必要であった。本研究はサーファクチンのアジュバント効果を発見したのみならず、アジュバント効果と臨界ミセル濃度との関連を示し、「投与量と効果」ではなく「投与濃度と効果」という独創的な知見をもたらした。
免疫学