| 研究課題/領域番号 |
25460609
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
亀岡 淳一 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30261621)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | アウトカム評価 |
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| 研究概要 |
教育の評価には、インプット評価（実施された教育に対する評価）、アウトプット評価（終了時に獲得された能力の評価）、アウトカム評価（育成された人材の評価）の3種類がある。日本の医学教育は、インプット評価・アウトプット評価はなされているが、アウトカム評価はほとんどなされていない。そこで、我々は、アウトカム評価法の一つとして、「診療評価としてのカルテピアレビューシステム」を開発し、2011～2012年に東北地方の病院を対象に評価表・評価方法の信頼性を示した。今回は、「全国多施設で行った場合の信頼性・妥当性検討」「prospectiveな妥当性検討」「多国間で行った場合の信頼性・妥当性の検討」を計画した。
平成25年度の第一の計画は、全国多施設で行った場合の信頼性・妥当性検討である。平成25年6月から平成26年2月にかけて、全国７施設を訪問し、うち４施設から協力の同意が得られ、１施設では倫理委員会でも承認が認められた。ただ、後述の理由で、カルテレビュー実施は延期となった。
第二の計画は、平成26年度以降に予定している北米の施設との共同研究の準備である。まず、北米の１施設の医学教育関係者に研究の主旨を伝えて協力を求め、内容には賛同が得られたが、後述の理由でカルテレビューは困難と判断された。また、平成25年8月にプラハで開催されたAMEE（ヨーロッパ医学教育学会）でこれまでの研究内容をポスター発表して協力参加を募り、１施設からofferがあったが、後述の理由で保留となった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最初に予定していた協力病院においては、倫理委員会の承認は予定通り得られたが、電子カルテ閲覧の段階で制約が生じたため、方法（カルテ選択基準等）の変更が必要となり、実施は延期となった。全病院同時に実施する予定のため、他施設の実施も保留となった。また、北米の１施設からは以前より研究の方法においては賛同が得られていたが、今回、言葉の問題（関連病院がフランス語圏）が生じ、日本の評価者が訪問して評価することは困難と判断され、中止せざるを得なかった。複数病院同時の実施が効率的なため、AMEE（ヨーロッパ医学教育学会）でofferのあった施設にもこの事情を伝え、保留とした。
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| 今後の研究の推進方策 |
「全国多施設で行った場合の信頼性・妥当性検討」に関しては、方法の変更が必要となった施設の条件（カルテ選択基準等）をコアメンバー委員会で再検討した上で遂行する。他は、基本的に方法の変更はない。「北米の施設との共同研究」では、前年度同様、北米の研究協力病院を得るべく、協力依頼を続ける。平成26年8月30日～9月3日にミラノで開催されるAMEE（ヨーロッパ医学教育学会）も利用する。「OSCE、初期研修義務化の診療に及ぼした影響の解析」に関しては、全国多施設研究で、対象診療医を卒後15年くらいまでに拡大し、A群（平成16年度以前卒業）、B群（平成16～20年度卒業）、C群（平成20年度以降卒業）に分けて解析し、差異を検討する。「他の類似する構成概念の評価表との差異の研究」に関しては、カナダで開発されたプロフェショナリズムを測定するツールであるP-MEX（Professionalism Mini-Evaluation Exercise）や、英国で開発された医師技量評価ツールであるSPRAT（Sheffield Peer Review Assessment Tool）を比較の対照の候補として進める。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
第一計画の全国多施設での信頼性・妥当性検討において、平成25年5月までに協力病院を選定し、6月から9月までに打合せを行い倫理委員会へ申請し、10月から12月に研究責任者が訪問してランダムに症例を選定し、平成26年1月から2月にカルテレビューを実施し、3月にその解析を行う予定であった。しかし、上述のように、最初に予定していた協力病院で電子カルテ閲覧の制約が生じたため、方法の変更が必要となり、他の施設も含めて平成25年度中の実施は延期となった。そのため、カルテレビューに要する旅費・謝金は平成26年度に繰り越しとなった。
平成26年度に予定しているカルテレビューとその解析にかかる経費として平成26年度請求額とあわせて使用する。
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