研究成果の概要 |
乳がん個別化医療における治療方針支援技術の経済評価研究として、わが国で開発が進んでいて実用期に入りつつある治療方針決定支援技術95遺伝子診断について、保険診療への導入の文脈での費用効果分析を行った。開発症例データに基づいた診断の使用による術後化学療法の使用に関する治療方針の変更を、乳癌治療のマルコフ経済モデルに適用し、95遺伝子診断の保険診療導入に伴う増分費用効果比、1質調整生存年獲得当たり4,754,269円という結果を得た。これは新医療の普及に対する社会的な支払意思額の目安としての500万円を下回り、95遺伝子診断の保険診療への導入が正当化出来ることが示唆された。
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