研究課題/領域番号 |
25460612
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
金子 英司 東京医科歯科大学, 医歯学教育システム研究センター, 准教授 (10302853)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 老年医学教育 / シミュレーション教育 / アンケート調査 / 反転授業 / パソコンソフト / 高齢者 / 模擬患者 / 認知症 |
研究実績の概要 |
老年医学教育に関する調査研究とシミュレーション教材の開発研究を行った。 まず、全国80医科大学・医学部に対する老年医学教育の内容の調査として、本学倫理審査委員会の承認を得て、2014年12月にアンケートを各医科大学医学部に送付し、得られた回答を解析した。その結果、老年医学を専門に教育する部門のある大学は33%で10年前と比較してほとんど増加してないことなどが分かった。その内容を2015年9月開催のAssociation for Medical Education in Europe(英国グラスゴー)に演題登録し、採用された。 出身大学別の研修医の学習到達度調査に関しては、倫理審査委員会の承認を得て、2014年12月に本学研修医に対してアンケートを送付して回答の一部解析を行い、さらに2015年3月に回答のなかった研修医に再度アンケートを送付した。老年科のある大学では老化の機序や高齢者総合機能評価などがよく教育され、自己評価の理解度も高かった。これらの結果の一部を日本医学教育学会総会に発表するため演題登録を行った。 老年医学シミュレーション教育に関しては、医学科4-5年のプレ・クリニカル・クラークシップの老年医学実習において、認知症シミュレータを新たに購入して実習を行った。その教育効果について学生にアンケート調査を行ったところ、認知症高齢者に対する理解が深まったなど教育効果が高いことが分かった。この結果については日本シミュレーション医療教育学会で発表するため演題登録を行った。 シミュレーション教育の関しては、教材の開発については、本学で開発したmicroSIMを用いて、改訂長谷川式認知症スケールなどの演習用のパソコンソフトを作成した。また、反転授業用のビデオ教材の作成を開始した。認知症の医療面接のためのシナリオを作成し、標準模擬患者(SP)の教育・養成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
医科大学・医学部および研修医に対するアンケート調査はそれぞれアンケートの送付と回収がほぼ終了しており、現在その内容を解析して国内および国際学会で発表する準備をしている。今後は論文化に向けて解析を進める。シミュレーション教育に関しては認知症シミュレータの購入および学生実習の実施が済んでおり、その解析を進めて学会発表の準備中である。新たなシミュレーションソフトや反転授業用のビデオ教材作成は現在進行中で、標準模擬患者の教育やシナリオ開発にも現在取り組んでいる。予定した研究内容がほぼ順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査の解析をさらに進めて、国内・国際学会で発表して論文化を目指す。また、新たなシミュレーション教材の開発および標準模擬患者の教育、シナリオ開発にも積極的に取り組んでいく。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査などは順調に進んでいるが、その解析が遅れており解析にかかる経費や、シミュレーション教材の開発にかかる経費の使用が遅れているため。
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次年度使用額の使用計画 |
アンケートの解析およびシミュレーション教材の開発、模擬患者の養成等を積極的に行ない、その経費として使用していく。
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