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2015 年度 実績報告書

高機能シミュレーターによる新しい新生児蘇生教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25460613
研究機関新潟大学

研究代表者

和田 雅樹  新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (60297455)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードシミュレーション / 高機能シミュレーター / 新生児蘇生法 / NCPR / 双方向性講義 / スキルアップ
研究実績の概要

新生児蘇生法としては日本周産期・新生児医学会公認講習会としてのNCPR講習会が展開されており、講習会では講義、実技実習、シナリオもよるシミュレーション実習が行われている。本研究では高機能シミュレーターなどの新しい教育機器を用いた新たな教育法開発を目指した。研究初年度に現行の蘇生法講習会の問題点を明らかにする目的で、蘇生法講習会終了後に受講者に対して満足度や達成度に関するアンケート調査を実施した(60名)。その結果、一方向性の講義の弊害、実際の蘇生とシナリオ演習の内容の乖離などが問題点として挙げられた。さらに、インストラクターの指導能力に課題があることも明らかとなった。研究次年度には、双方向性の講義を可能にするため、クリッカーを用いた講義法の開発を行い、実施した。クリッカーの使用は講義理解を深めるものの、講義時間が長くなるという問題点が挙げられた。さらに、高機能シミュレーターを用いたシナリオ演習のプログラムを開発し、より専門的なコースとしてNCPR認定者に対してシナリオ演習を実施した(16名)。参加した受講生へのアンケート調査では、シミュレーションへの集中度、応用力、満足度が高まることが明らかとなった。しかし、高機能シミュレーターを使用するためにはその理論、使用法に習熟する必要があるため、インストラクターを対象に高機能シミュレーターによる指導法に関するセミナーを開催した(20名)。
NCPR公認講習会は講習会の時間的制約があること、クリッカーや高機能シミュレーターの設備の問題があることなどから、現時点ではまだ公認講習会への導入は困難である。しかし、蘇生法修得をより有効、確実なものにするために、双方向性講義や高機能シミュレーターの使用は有効であると考えられた。さらに、このような新たな機器を使用した指導のできるインストラクターの養成、そのためのコース開発が必要であると考えられた。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 6件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] Instruction practice in training of instructors of neonatal cardiopulmonary resuscitation.2015

    • 著者名/発表者名
      Masaki Wada, Masanori Tamura
    • 雑誌名

      Pediatrics International

      巻: 57, 4 ページ: 629-632

    • DOI

      10.1111/ped.12683

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] A survey of delivery room resuscitation practice at tertiary perinatal centers in Japan.2015

    • 著者名/発表者名
      Shigeharu Hosono, Tamura Masanori, Kunikata Tetsuya, Wada Masaki, Kusakawa Isao, Ibara Satoshi
    • 雑誌名

      Pediatrics International

      巻: 57, 2 ページ: 258-262

    • DOI

      10.1111/ped.12496

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] NCPRの今後の展開2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹, 細野茂春
    • 雑誌名

      日本周産期・新生児医学会雑誌

      巻: 51, 1 ページ: 174-175

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 新生児仮死2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 雑誌名

      小児内科

      巻: 47 ページ: 57-61

  • [雑誌論文] 蘇生法講習会にデブリーフィングをわすれるべからず2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 雑誌名

      周産期医学

      巻: 45 ページ: 887-889

  • [雑誌論文] 新生児蘇生法(NCPR)の歴史2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 雑誌名

      分娩と麻酔

      巻: 97, 11 ページ: 10-15

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 新生児蘇生法の成果と課題2016

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      第4回新生児指導医教育セミナー
    • 発表場所
      TKP仙台カンファレンスセンター(宮城県・仙台市)
    • 年月日
      2016-01-23 – 2016-01-23
    • 招待講演
  • [学会発表] 新生児蘇生法と産科医療補償制度2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      第42回新潟母性衛生学会
    • 発表場所
      新潟医療人育成センター(新潟県・新潟市)
    • 年月日
      2015-11-21 – 2015-11-21
    • 招待講演
  • [学会発表] 新生児蘇生法と産科医療補償制度2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      平成27年度岩手県助産師研修会
    • 発表場所
      岩手県看護協会会館(岩手県・盛岡市)
    • 年月日
      2015-11-17 – 2015-11-17
    • 招待講演
  • [学会発表] NCPR2015 体温管理2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      第60回日本新生児成育医学会
    • 発表場所
      マリオス(岩手県・盛岡市)
    • 年月日
      2015-10-25 – 2015-10-25
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本版新生児蘇生法の展開とその効果2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      第709回新潟医学会
    • 発表場所
      有壬会館(新潟県・新潟市)
    • 年月日
      2015-10-17 – 2015-10-17
    • 招待講演
  • [学会発表] 新生児蘇生法の成果と課題2015

    • 著者名/発表者名
      和田雅樹
    • 学会等名
      第2回新潟ペリネイタルケア研究会
    • 発表場所
      有壬会館(新潟県・新潟市)
    • 年月日
      2015-09-12 – 2015-09-12
    • 招待講演
  • [図書] NCPR日本版新生児蘇生法テキスト第3版2016

    • 著者名/発表者名
      細野茂春編, 和田雅樹
    • 総ページ数
      147
    • 出版者
      メジカルビュー
  • [図書] JRC蘇生ガイドライン20152016

    • 著者名/発表者名
      日本蘇生協議会監修, 和田雅樹
    • 総ページ数
      1006
    • 出版者
      医学書院
  • [図書] 今日の小児治療指針第16版2015

    • 著者名/発表者名
      水口雅 他 編, 和田雅樹
    • 総ページ数
      1006
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2017-01-06  

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