研究課題/領域番号 |
25460617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴木 富雄 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50343207)
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研究分担者 |
錦織 宏 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10463837)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | プロフェッショナリズム / 利他主義 / 医学教育 / 震災支援 |
研究概要 |
本研究の最終目的である医師のプロフェッショナリズムの中の利他主義に関する実践的で有効な教育ツールを開発するため、第一のテーマである震災支援医師の利他的行動に関する動機探索研究を施行した。対象者15名に対して半構造面接を施行し、テーマ分析法によりProsociality(向社会性)、Trial of clinical expertise(臨床能力の力試し)、Desire for real experience(体感欲求)、Sense of belonging(帰属感)、Noblesse oblige (obligation of a noble/capable person)(ノーブレスオブリジ)、Feeling of guilt(罪悪感)の6つの動機の構成概念を抽出した。その結果を2013年8月にチェコのプラハで開催された『ヨーロッパ国際医学教育学会:An International Association for Medical Education (AMEE 2013 )』にて発表した。現在英文雑誌に投稿するために英文論文作成中である。 第二のテーマである僻地・離島勤務医師の利他的行動に関する動機探索研究に関しては、プライマリ・ケア連合学会および地域医療振興協会を通じて、僻地・離島勤務医師の中から13人の選択を行った。現在までにその中の3人の対象者に半構造面接を終了。テーマ分析法により構成概念を抽出中の段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第一のテーマである震災支援医師の利他的行動に関する動機探索研究の結果を論文にまとめる段階で、論文の構成及び文献収集に時間がかかっている。また第二のテーマである僻地・離島勤務医師の利他的行動に関する動機探索研究に関して、対象者の勤務地がいずれも遠方のため、面接の日時場所の調整に時間が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
26年度の早い時期(5月末まで)に第一のテーマである震災支援医師の利他的行動に関する動機探索研究の結果を論文投稿を終了。その後、第二のテーマである僻地・離島勤務医師の利他的行動に関する動機探索研究に関して、対象者への面接を8月の大学の講義・実習が休みの期間を利用して集中的に行い、12月までに分析を終了。それらの結果を元に、今年度末までに次の課題である「日常診療下で利他的行動をとる医師の動機に関する質問調査」に用いる質問紙作成を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
第二のテーマである僻地・離島勤務医師の利他的行動に関する動機探索研究に関して、対象者の勤務地がいずれも遠方のため、面接の日時場所の調整に時間がかかり、今年度中に全員に面接を行うことができず、旅費の分が使用できなかった。また、第一のテーマの震災支援医師の利他的行動に関する動機探索研究に関する英文論文作成に時間がかかっており、英文校正及び投稿料などの諸費用の分が使用できなかった。 論文作成・投稿に関する諸費用、面接対象者に対する面接のための旅費に使用予定。
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