研究実績の概要 |
本研究の目的は、医師のプロフェッショナリズム教育の主幹となる利他的行動をとる医師の動機に関連する構成概念の要素を可能な限り明らかにすることと、それらの結果を踏まえ、医師のプロフェッショナリズムの主幹となる利他主義に関する、実践的で有効な教育ツールを開発し、普及を目指すことである。東日本大震災の被災地支援医師に対して半構造面接を施行し、質的分析の手法であるSCAT(Steps for Coding and Theorization名古屋大学大谷)を用いて、被災地支援の医師の動機としては、‘prosocial orientation’, ‘testing clinical ability’, ‘wanting a physical experience’, ‘sense of belonging’, ‘noblesse oblige’ and ‘feeling of guiltyという複数の概念要素が関連していることを明らかにし、国内外の学会で発表した。それを元に医学生と研修医向けに、利他主義を学ぶための実践的なロールプレイセッションの枠組みを構成し、パイロット的に施行し、自記式評価により一定の教育効果があることが示唆された。現在関連する一連の研究は論文投稿中である。
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