研究課題
【背景】がん相談支援センターの機能は、病院内外のがん患者や家族への情報提供及び相談支 援など多岐にわたり、その担うべき役割は、施設のおかれた状況によって異なり、多様である。【目的】当院の過去のがん相談内容の分析より、今後のがん相談支援について、どのような支援の充実が必要であるか知見を得る。【方法】2013年4月~2014年3月の当院のがん相談支援室の841件の相談記録より、相談者の背景や相談内容などの情報を集計し、後方視的に解析した。【結果】相談者の背景は、年齢平均52.6歳、男性365名、女性462名で、来訪580件、電話223件であった。がんの種類の内訳は、乳がん145件、食道・胃・大腸がん103件、肺がん98件が多かった。相談時間は、電話相談は0~10分が最も多く、来訪相談は51~60分が最も多かった。相談内容は、「情報」と「悩みや不安」についての内容に大きく分けられ、治療や疾患などの「情報」に関する相談内容が多かったが、実際の支援は「悩みや不安」に対する支援が多かった。【考察】がん相談は、疾患や治療等に関する様々な情報を提供していた。相談目的に関わらず、実際の支援は、情報提供と精神的支援を行っていた。がん相談は、広い「情報」の提供と「悩みと不安」に対する精神的支援の提供が必要とされていた。がん患者の満足度につながるがん相談は、広い「情報」の提供と「悩みと不安」に対する精神的支援の提供が必要とされていることを明らかにできた。
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Japanese Journal Of Clinical Oncology.
巻: 未定 ページ: 未定
PLoS One.
巻: 10 ページ: e0136163
10.1371/journal.pone.0136163.
http://ncu-ketsuekishuyo.jp/outline/research_group/group-kagaku