研究課題
【Pilot study】 26年度までに、不安障害患者を対象にマインドフルネス教室のpreliminary studyを実施し、最終的に13名の参加者をえてこれを修了した。その結果、Primary outcomeであるSTAI-state(p=0.001)、またsecondary outcomeのうち、STAI-trait (p=0.003)、K-6 (p=0.04)、FFMQ-nonjudging (p=0.03)について、有意な改善が認められた。【RCT】 この結果を受け、平成26年10月より、無作為化比較対照試験(RCT)を開始した。研究デザインとしては、ランダム化・waiting-list比較対照試験の形をとり、介入群20名、待機群20名の計40名をリクルートして研究を実施した。介入群には、通常治療に加えて、毎週2時間全8回のマインドフルネス教室(オックスフォード大学等で実施されているマインドフルネス認知療法のプログラムを一部改変)を実施した。待機群20名には、通常治療のみを実施し、8週間の待機期間終了後は、介入群と同じマインドフルネス教室が実施された。Primary outcomeは、試験開始8週後のSTAI-state 、Secondary outcomeとして試験開始8週後のSTAI-trait、K-6、CES-D、EQ-5D、FFMQ等の両群間の比較を設定した。その結果、STAI-state (p=0.002)、STAI-trait (p<0.001)で統計上有意な差を認めた。このことから、マインドフルネス教室が不安障害(パニック障害、社交不安障害)に対して、その不安症状の軽減に有効であることが示された。今後はこの効果の長期的な持続効果についての検討が必要である。
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