研究課題
本研究の事務局を慶應義塾大学内に設置し、各関連施設の臨床コーディネイターと連携をはかりつつ順調に運営を続けている。データの登録も概ね予定通り進められており、15施設からここまで14,000例ほどの症例登録を終えている。この数の冠動脈疾患レジストリは全国有数の規模であり、今後各施設へのフィードバックにさらに力を入れていく。学術的な成果として、中間解析の結果などを主要学会(日本循環器学会等)や学術誌等で報告している。その具体的な内容としては、平成 26 年春の第 74 回日本循環器学会(シンポジウム "Implication from the National PCI Registries" および プレナリーセッション "Unique characteristics of PCI in Japan and its implication in selecting revascularization strategies")を始めとして、各学会で抄録が計 20 編ほど、そして英文論文としては本年は 8 編が受諾されている。最終年度に向けては各症例の予後の追跡が最重点項目となり、現在コーディネイターのトレーニングを終え、初年度登録分から順次追跡を開始している。我が国のレジストリ研究においてはこうした予後追跡は課題となることが多いが、個人情報の保護を遵守しつつ、登録されたデータならびにその改善の長期的な及ぼす効果などを検証するため、順次作業を進めていく予定である。
2: おおむね順調に進展している
初年度に事務局を設置した慶應義塾大学病院にてデータ登録を開始、登録が安定したところで、初年度後半より関連施設での登録を開始しており、概ね予定通り進んでいる。現在の登録施設数は15施設であり、これも概ね予定通りと言える。各施設での情報交換に関しては、当データベース研究会以外にも本研究のための独立した委員会を26年度は2回開催し研究内容、登録システムについての議論及び情報交換を開催している。27年度も既に4月に一回目の会合、さらに6月に小規模のミーティングを予定している。その6月ミーティングの際にはレジストリ構築や臨床研究のノウハウなどに関する講演も同時開催予定である。
国際学会の場を通じて、関連施設以外からも本研究の内容をより改善するべく研究内容の議論及び情報収集を率先して実行している。具体的には米国循環器病学会においてミーティングなどを予定しており、連携とデータ収集体制の統合をさらに深める。27年度も引き続き登録を継続するとともに、登録者のフォローアップデータ収集及びデータ解析に力を尽くす予定である。なお、手技施行時の登録データとフォローアップのデータの連結に関しては、現在システムを構築中であり、27年度前半に完成の予定である。
人件費の用途として少額の差額が生じ、来年度に繰り越すこととした。
同じく人件費として使用予定。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)
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