日本では女性医師の離職が問題になっている。現職からの離職(転職含む)を希望しやすい属性を明らかにした。「就業構造基本調査」(以下,「就調)の2002・2007・2012年調査分の個票データを入手し、医療機関の50歳未満の勤務医2361名を対象に分析した。男女ともに転職経験がある人には、離職希望が見られやすくなった。男性に限定すると、小学校低学年の子供がいることで離職希望が上昇し、個人所得が高いほど離職希望が低下する傾向があった。女性では配偶者を持つことで離職希望が高まる傾向が見られた。本研究からは、以前の離職経験有りが最も離職希望に影響した。多様な女性医師支援策が重要であることが示唆された。
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