研究課題/領域番号 |
25460638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
柴垣 有吾 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (70361491)
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研究分担者 |
福原 俊一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30238505)
脇田 貴文 関西大学, 社会学部, 准教授 (60456861)
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ホープレスネス / 尺度開発 / 慢性疾患 |
研究概要 |
本研究は慢性疾患もつ患者におけるホープレスネスを測定するための尺度を開発し、その臨床場面における応用可能性を探ることを目的としている。 本年度は、先行研究のレビューを行い、測定するホープレスネスの概念を検討した。 検討する中で、ホープレスネスを測定する際に、患者が現時点で自身の疾患をどの程度受容できているかもホープレスネス大きな影響を与えるファクターであることが明らかとなった。疾患の受容は自身の状況を受容できていない患者に対して、将来のことを尋ねることが、倫理的に適切ではない場合が生じる可能性を示唆するものであり、尺度開発においても考慮する必要がある。 上記を踏まえ考案したホープレスネスの概念を整理した。そして、その構成概念妥当性を確認し、項目作成の参考とするため、インタビュー調査を行った。インタビュー調査は、3名の整形外科疾患をもつ患者を対象に各60分程度行った。その結果、考案した構成概念に関しては一定の妥当性が確認されたが、項目に関しては作成した項目が実際の患者が考えるホープレスネスと解離している部分が判明した。具体的には、患者は想定していたよりも日常的な、素朴な側面を考えて生活をしていることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究はホープレスネス尺度の開発を主目的におき、以下の2ステップから成り立っている。 第一ステップ:インタビュー調査。慢性疾患患者を対象に、1名ずつインタビューを行い、ホープの構成概念やホープの有無に影響する要因に関する項目をリストアップする。第二ステップ:以上の情報をもとに、尺度項目の再検討、修正等を経て、ホープ尺度が構成される。 既に、第一ステップをほぼ終えている形となっており、第一ステップのN数を増やすことと、第二ステップへの移行の段階まで進行している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、第一ステップの補充および第二ステップへの移行を行う。 具体的には、平成25年度の結果を踏まえて、改めて構成概念および項目の修正を行い、再度および新規のインタビュー調査を行う。その解析結果から、尺度を決定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度にインタビューの途中で項目の改訂を行い、全てのインタビューを完了しなかったため インタビューの継続とその解析
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