研究課題
平成26年度は、当初の計画に従って、臨床検査科、臨床工学科、栄養科、放射線科、リハビリテーション科の5つのコメディカル部門での体験実習を行った。1)臨床検査科では、①検体検査、②生理検査、③細菌検査の3業務の体験実習を行った。2)臨床工学科では、①血液浄化領域、②心臓外科領域、③循環器領域、④ICUの4つの領域の体験実習を行った。3)栄養科では、①管理栄養士と栄養士の違い、②管理栄養士の仕事(病棟活動)、③栄養管理計画と食事箋、④病態と特別治癒食(EC食、PC食、低残渣食等)、⑤NST・チーム医療、⑥衛生:料理法の工夫と食中毒防止について、資料及び電子カルテ画面を用いての説明を受け、給食(調理)室の見学を行った。4)放射線科では、①各機器の説明と特徴、②プライバシーと放射線技師の配置、③病態と検査の選択、造影剤、放射線治療、④画像の見方(読影)、⑤ERとアンギオ室での放射線技師の役割について学んだ。5)リハビリテーション科では、①PT,OT,STの違いと役割、②リハビリ開始時期とエビデンス、③各リハビリ内容についてと各種見学、④疾患(後遺症)・嚥下障害、⑤在宅、退院前・退院後アドバイス、⑥薬剤とリハビリ(病態)とチーム医療について学んだ。実習前後に本実習プログラムに関する学生へのアンケート調査を行い、各職種やチーム医療についての理解度の変化ををVisual Analogue Scaleを用いて評価・解析した。その結果、「他職種の仕事内容を十分説明できるか」「相手の専門職の考えがよく理解できたか」「チーム医療に対しての理解を深める経験となったか」は全ての部門の実習で大きな向上がみられた。また、実習後はその内容を病棟実習での服薬指導や電子カルテ内容の把握に応用したり、チーム医療以外での実践にも活かされていた。
3: やや遅れている
初年度(平成25年度)の実習が実習施設の新病院建築や対象部門の人事異動等の関係からかなり制限されたため、その分の遅れが影響している。しかしながら、平成26年度は当初より計画していた臨床検査科、臨床工学科、栄養科、放射線科、リハビリテーション科の5つのコメディカル部門での体験実習を行うことができ、順調に進行している。
平成27年度も臨床検査科、臨床工学科、栄養科、放射線科、リハビリテーション科の5コメディカル部門での体験実習を継続実施する。また、実習終了後に、学生、教員、薬剤師、各コメディカル部門の指導者を交えたSGD(Small Group Discussion)方式の討論会の実施を計画している。さらに、指導側へのアンケート調査を行い、双方向(学ぶ側と教える側)から本実習の評価を行い、IPE実習教育プログラムを確立していきたい。
平成25年度の実習が実習対象施設の事情で制限されたため、その分が未使用分として残っている。平成26年度はほぼ計画通り実習ができたため、予定通りに使用している。
次年度は本年度と同程度の規模での実習を計画しているので、本年度と同程度の謝金費用が必要となる。また、学会発表のための旅費や論文投稿費用も必要となる。また当初計画していたプレゼン用のノートパソコンの購入等も計画している。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)
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10.1007/s10157-013-0925-2
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