研究課題/領域番号 |
25460662
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
鳥羽 裕恵 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (90351270)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 臨床薬理学 / 高尿酸血症 / hyperuricemia |
研究実績の概要 |
昨年度は高尿酸血症モデルラットの作成方法の変更を行い、初年度と同用量のoxonic acid投与に片腎摘出術を追加していたが、片腎摘出後も腎機能の増加を認めず、血管内皮機能障害を認めたものの軽度であった。そこで当該年度では血漿尿酸値のさらなる増加を起こすために、oxonic acidの投与量を2倍(1日2回経口投与)に増加、もしくはoxonic acidに尿酸を併用する群を追加し、経時的に血漿尿酸値を延長年度に渡って測定し、モデル作成を行っている。また、培養血管内皮細胞を用いたin vitroの検討を追加して行った結果、尿酸負荷により内皮細胞からのスーパーオキサイドの産生が増加傾向にあったが、有意差は認められなかった。尿酸負荷時の培養上清中の一酸化窒素産生量の測定(延長年度に測定予定)するため、培養上清を回収、調整済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度のモデル作成法変更後も予想と反し、臓器障害の程度が軽度であったため、再度作成法を変更する必要があったため。また、研究代表者が昨年度前半まで留学中であり、連絡や指示系統にその間は時間を要していたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は直接実験が遂行できるので、問題が起こった際にも瞬時に対応できる。またこれまでのモデル作成段階での問題を、経時的に2系統を同時進行で原因追求をしているので、解決できると考える。In vitroでの検討においてもサンプルは最終済みであり、すぐに一酸化窒素量の測定が開始できる。
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次年度使用額が生じた理由 |
モデル動物作成方法変更方法も、片腎摘出術であり、追加の薬物投与を行った等、費用がかかる変更ではなかったためと考える。また、片腎摘出後も生理的な変化が軽度であったため、当初予定していた生化学・分子生物学的なアッセイが未実施であった分、試薬やアッセイキットの購入量が少なかったため、また治療薬の投与にまで至らなかったためと考える。当該年度前半まで研究代表者が海外留学中であり、連絡系統に時間がかかり実験遂行スピードがその間比較的遅かったためと考える。
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次年度使用額の使用計画 |
研究代表者はすでに帰国済みであり、研究遂行はスピードアップされるため、当初購入予定だった試薬等がこれから必要となり、モデル完成を待って随時使用していく予定である。血管内皮細胞でのin vitroでの検討を行っているが、腎臓由来の細胞も購入予定であり、延長年度での実験進行とともにすべて使用予定である。
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