高尿酸血症が血管・腎障害の一因であるという仮説について、高尿酸血症ラットを作成し検討した。ウリカーゼ阻害薬オキソン酸カリウム(750mg/kg、1日2回)を片腎ラットに8週間投与することで尿酸値が上昇し、これはシルニジピン併用により低下した。血圧、心拍数は全群間に有意差を認めず、尿蛋白は高尿酸血症群でのみ増加した。大動脈内皮依存性弛緩反応は高尿酸血症群で低下し、シルニジピン投与により改善した。以上の結果から、高尿酸血症は腎、血管機能低下の危険因子であること、またシルニジピンは尿酸値の低下と腎・血管保護効果を示すことが明らかとなった。
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