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2013 年度 実施状況報告書

褐色細胞腫の遺伝子診断法の推進とコンパニオン診断法開発を含む分子標的薬の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25460671
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

川上 康  筑波大学, 医学医療系, 教授 (70234028)

研究分担者 島野 仁  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20251241)
竹越 一博  筑波大学, 医学医療系, 教授 (40261804)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード褐色細胞腫 / 遺伝子診断 / MAX
研究概要

本年度も多施設共同研究で日本全国からの褐色細胞腫・パラガングリオーマの遺伝子解析を行った(平成25年度で27例)。内訳は、SDHBやVHLが多い。さらに、ごく最近、次世代シークエンサーを用いたexome sequencingで同定された遺伝子であるMAX変異を日本人患者で同定している。発症機序は、癌抑制遺伝子として働くとされLOHも認められる。MAXはロイシンジッパーをもつ転写因子である。MYC-MAX-MXD1というシグナル伝達を介してmaternal imprinting現象の存在が挙げられる。すなわち,母親から変異遺伝子を受け継いだ場合は発症せず,父方から変異を受け継いだ場合のみ発症する。臨床的な特徴としては、両側副腎性が発症は多く、悪性化が10%と比較的多い等が報告されている。私たちも国内で3例のMAX変異を同定している。我々の症例も全て両側性の褐色細胞腫が初発であり、家族歴は2例で認めmaternalimprintingの遺伝形式であった。悪性例はない。2例は既報の(c.97C>T/p.Arg33X)と(c.223C>T/p.Arg75X)であったが、1例はc.284T>C/p.L95Pで新規の変異である。現在、投稿準備中である。
最近小規模な研究ながらSDHB変異陽性における悪性褐色細胞腫の治療における分子標的薬Sunitinibの有効性が報告された。またSunitinib 抵抗性を解除する方法として、我々はAutophagyを阻害する事で同薬のアポトーシス促進・抗増殖作用を増加させることも見出している。 現在、エベロリムスを用いてAutophagyを阻害する事で同薬のアポトーシス促進・抗増殖作用を増加させるか検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

症例の集まりが年間30例近くと順調である。

今後の研究の推進方策

NGS(次世代遺伝子解析装置)を用いてSDHA, B, C, D, F2, RET, VHL, MAX, TMEM127の変異パネルの構築が必要かもしれない。既知の遺伝子解析が一度に短時間でかつ安価であ
るからである。

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公開日: 2015-05-28  

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