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2013 年度 実施状況報告書

次世代シーケンサーを用いた赤血球膜異常症の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 25460686
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

山城 安啓  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50243671)

研究分担者 田中 経彦  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20144925)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード次世代シーケンサー / 遺伝子異常 / 網羅的解析
研究概要

当初、次世代シーケンサーSOLid5500とIon PGMを用い赤血球膜蛋白異常症と考えられる症例の網羅的解析を試みようと考えていた。しかし、SOLid5500に関してはDNAを抽出・精製後、山口大学遺伝子実験施設において解析を進める事で研究が進められるが、Ion PGMはSOLid5500に比べ1run当たりの読み取りデータ量が少ないため、目的の遺伝子のキャプチャーが必要である。その為にまず、HaloPlex プローブの作成が必要であった。ABIを含めメーカーと何度か協議・検討を行ったが、現在の段階ではプローブの作成コストだけで200万円を超す事が判明した。今後、全ての研究者がネット上で関連遺伝子を入力し、セレクトする事で簡単にプローブがオーダーできるシステム作りをメーカーに依頼した。また、現存する全てのエクソンをキャプチャーできるキットでライブラリーを作成し、Ion PGMで解析を行った場合、SOLid5500で1サンプル解析するよりコストがかかる事が判明した。
従って、2013年度は次世代シーケンサーSOLid5500を使用し、エクソンの網羅的解析を行なう事とした。遺伝子実験施設に依頼出来るサンプル数は1度に4検体のため、βサラセミアとP4.2の異常が確認された検体、P4.2NipponとFukuokaが否定された検体、EKLF異常が確認されている検体、不明の検体の解析を行なった。それぞれの検体においてデータベースとは異なる塩基置換(多型および変異)が42568~44071、小欠失が538~649検出された。このデータに我々の検出している遺伝子変異がある事を確認した。今後この塩基置換または欠失のどれが病態と関連しているのかを解析して行く予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

期待していたIon PGMの用途が細菌程度のゲノムサイズの解析にしか考えられておらず、我々の研究に一致したプログラムが提供されていなかった事とそれに伴うコストの増大で、Ion PGMの使用をあきらめざるを得なかった事。SOLid5500を用いて解析を行なったが、この膨大なデータから病因を特定するまたは必要なデータを選択し解析するためのツールが見つからなかった事。

今後の研究の推進方策

今回得られた42568~44071個の塩基置換(多型および変異)および538~649個の小遺伝子欠失のどれが病態と関連しているのかを解析して行く予定である。解析ツールとしてトミーデジタルバイオロジー株式会社が提供しているVariant Analysisを利用する予定である。このツールはネット上に解析データをUPし、遺伝子を選択すると過去の論文データから関連遺伝子を選択し、解析が出来る。1データ2万6千円で1年間解析できるため、学習しながら解析を進めて行く。また、新しい検体の解析および蛋白分析も行なって行く予定である。

次年度の研究費の使用計画

当初計画していた次世代シーケンサーIon PGMが利用出来ないため、キャプチャー用のプローブ作成が必要なくなった。しかし、その変わりに次世代シーケンサーSOLid5500で全てを解析したため解析費用が必要となった。これらの解析方法の変更に伴い、次年度使用額が生じた。
次年度は新たなサンプルを次世代シーケンサーSOLid5500を用いて解析するとともに得られたデータをVariant Analysisにより分析を進めることから、これらの解析費用に充当する。また同時に質量分析計などを用いた蛋白分析も進めて行く。

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公開日: 2015-05-28  

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