研究課題
大腸癌スクリーニングに用いられる便潜血検査は前癌病変・早期癌の検出率が低いため、検出率のより高い検査法の開発が必要である。その方法としては便DNA検査が挙げられ、自験例で実績のある以下のDNA検査について実用化に向けた研究開発を行った。本研究者らは組織検体での検討によりメチル化TWIST1が大腸癌マーカーであることを世界で初めて発見した。便DNA検査への応用を試みたが、便中のヒトDNAは極めて微量のために従来技術(bisulfite処理ベース解析技術)での検査成功率は20%以下に過ぎなかった。しかし、測定方法に改良を重ねた結果「bisulfite処理不要の超高感度メチル化TWIST1検出法」を確立し、この問題を解決した(成功率ほぼ100%)。さらには、便中メチル化TWIST1検出が大腸癌のみでなく大腸前癌病変スクリーニングに有用であり、本検査と便潜血検査を組み合わせることで大腸前癌病変の検査感度を約80%にまで向上させることに成功した。
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Ann Clin Biochem
巻: April 28 ページ: Epub
10.1177/0004563216643970