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2015 年度 実績報告書

生活習慣病におけるHMGB1測定の意義の構築

研究課題

研究課題/領域番号 25460693
研究機関鹿児島大学

研究代表者

清水 利昭  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (50468055)

研究分担者 大山 陽子  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 特任助教 (20583470)
竹之内 和則  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (30646758)
橋口 照人  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70250917)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードHMGB1 / new adipocytokine / 3T3-L1 adipocyte / adiponectin / obesity
研究実績の概要

核内タンパク質で転写調節因子として知られている HMGB1(High mobility group box 1)は、敗血症性ショックや播種性血管内凝固症候群(DIC)、動脈硬化、関節リウマチにおいて、活性化マクロファージや壊死細胞から放出され、炎症性メディエーターとして作用している。一方、①3T3-L1脂肪細胞からJNKシグナルを介して、新規のアディポサイトカインとしてHMGB1が分泌されること、②分泌されたHMGB1は3T3-L1 脂肪細胞に作用してMAPカイネース(ERK1/2, JNK)の活性化し、インスリンシグナルを減弱させた、このことは脂肪細胞から分泌されたHMGB1が、脂肪組織において炎症の誘発とインスリン抵抗性を生じさせるpro-inflammatoryなアディポサイトカインとして作用していること、③健常者と比較して、肥満症患者の内臓脂肪組織の脂肪細胞の細胞質にはHMGB1が高度に発現していることがDAB染色でもIF染色でも確かめられた、④アディポネクチンは3T3-L1 adipocyteからのHMGB1の分泌を阻害し、抗炎症的に作用した。アディポネクチンによるHMGB1の分泌阻害は、一部はJNKシグナルの抑制を介して行われる、という結果が得られた。
以上から、「HMGB1は肥満症患者の大型内臓脂肪細胞から分泌される、インスリン抵抗性やメタボリック症候群に関係する新規の炎症誘発性のアディポサイトカインであり、抗炎症作用のあるアディポネクチンはこのHMGB1の分泌を制御している」と結論した。これらの研究成果は下記の論文にアクセプトされた。
HMGB1 is secreted by 3T3-L1 adipocytes through JNK signaling and the secretion is partially inhibited by adiponectin Obesity 2016「IN PRESS」

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] HMGB1 is secreted by 3T3-L1 adipocytes through JNK signaling and the secretion is partially inhibited by adiponectin2016

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Shimizu, Munekazu Yamakuchi, Kamal K Biswas, Bibek Aryal, Shingo Yamada, Teruto Hashiguchi and Ikuro Maruyama
    • 雑誌名

      Obesity

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] HMGB1は大型脂肪細胞から分泌される炎症性のアディポサイトカインでありインスリン抵抗性を誘導する2015

    • 著者名/発表者名
      清水利昭, 山口宗一, 竹之内和則, 丸山 征郎、橋口照人
    • 学会等名
      第55回日本臨床化学会年次学術集会
    • 発表場所
      大阪府吹田市 大阪大学 コンベンションセンター
    • 年月日
      2015-10-30 – 2015-11-01

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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